【最短合格】中小企業診断士「経営情報システム」の勉強法・合格のポイント

「経営情報システム」は、中小企業診断士・一次試験科目のひとつです。

この「経営情報システム」の内容は、情報通信技術についての内容が中心となっており、近年の急速なIT化を受けて、中小企業経営においてもますます重要度が高まっています。

一方で、「経営情報システム」では、ITに関する専門的な知識が出題されるため、IT業界などでの実務経験が無ければ理解するのに時間を要する厄介な科目となっています。

そこで、この記事では、「経営情報システム」で最短合格を勝ち取るために、合格のポイントと具体的な勉強方法をお話しします。

まず結論として、「経営情報システム」の学習を進めるうえで最も重要なのは、「重要論点にのみ集中し、知らない用語と上手に向き合うこと」だと言えます。

中小企業診断士・一次試験が難しい最大の理由は、全7科目の膨大な範囲に対して、バランスよく総合点を高めるための効率的・計画的な学習が求められることです。

だからこそ、各科目の試験の特徴を踏まえた効果的な学習方法を知り、実践していくことが重要です。

この記事を読めば、「経営情報システム」の試験の特徴を知り、学習を進めるうえで意識するべきこと、具体的な勉強方法が理解できるため、是非チェックしてくださいね。

この記事でわかること
  • 経営情報システムの概要(出題範囲・難易度・合格率・二次試験との関連性など)
  • 経営情報システムの合格率が低い難しさの理由
  • 実際に経営情報システムを勉強・受験して感じたこと
  • 経営情報システムに最短で合格するための学習ポイント
  • 私が実践した具体的な勉強方法
目次

経営情報システムの概要

まずはじめに、「経営情報システム」とはどのような試験なのか、試験の概要について解説します。

どのような資格試験でも、試験の概要を知り、合格へ対策を考えることは必要不可欠です。

科目設置の目的

中小企業診断士試験の申込案内に記載がある、経営情報システムの科目設置の目的は以下の通りです。

(科目設置の目的)

情報通信技術の発展、普及により、経営のあらゆる場面において情報システムの活用が重要となっており、情報通信技術に関する知識を身につける必要がある。また、情報システムを経営戦略・企業革新と結びつけ、経営資源として効果的に活用できるよう適切な助言を行うとともに、必要に応じて、情報システムに関する専門家に橋渡しを行うことが想定される。このため、経営情報システム全般について、以下の内容を中心に基礎的な知識を判定する。

r06_1ji_annai.pdf (j-smeca.jp) 令和6年度中小企業診断士 第1次試験案内・申込書より引用

経営情報システムの科目設置目的は、情報システムの知識を身に付け、情報システムを活用した経営戦略・企業革新を促進できる助言能力を身に付けることであると言えるでしょう。

上記に記載のある通り、近年の情報通信技術の発展により、経営におけるあらゆる場面で情報システムを活用することが当たり前の時代になりました。

実際に、中小企業においても、労務・財務・オペレーション管理など、多くの場面で情報通信技術を活用することで生産性を高める動きが活発になっています。

このとき、経営コンサルティングを行う中小企業診断士としても、情報システムを活用した助言ができることは必要不可欠な能力となっています。

経営情報システムの学習を通じて、ITを活用した経営改善施策を助言できるようになることは今後ますます重要となっていくでしょう。

出題範囲

経営情報システムの出題範囲は、「①情報通信技術に関する基礎的知識」と「②経営情報管理」の2つに分類されます。

それぞれについて、出題内容を見てみましょう。

①情報通信技術に関する基礎的知識
  • 情報処理の基礎技術
  • 情報処理システムと関連技術
  • データベース
  • 通信ネットワーク
  • システム評価
  • その他情報通信技術に関する事項

①情報通信技術に関する基礎的知識 で出題される内容は、いわば情報通信技術そのものに関する知識です。

例えば、コンピュータを構成する機械の種類や、コンピュータが機能する仕組み、セキュリティやプログラミングなどの専門知識ついての知識が問われます。

この分野では、ITに関する専門的な知識が問われるため、ITに触れたことが無い方が苦戦する可能性が高く、対策に時間を要することも多いことが特徴です。

②経営情報管理
  • 経営戦略と情報システム
  • 情報システム開発
  • 情報システムの評価
  • 情報システムのマネジメント
  • 意思決定支援
  • その他経営情報管理に関する事項

②経営情報管理 では、システム開発・管理の方法や、経営戦略との結びつけなど、情報システムを経営に生かすための知識が問われます。

例えば、システム開発モデルである「アジャイル開発プロセス」や、ITプロセスを内部統制するための評価モデルである「COBIT」などが挙げられます。

①情報通信技術に関する基礎的知識で学習した情報システムの専門的知識を、実際の経営でどのように活用するのかを考えるわけです。

出題範囲も広く覚えることも多いですが、日常的に使っているITに関する知識を身に付けることができるため、勉強内容が日常ですぐに生かしやいことは魅力的です。

試験時間や配点

経営情報システムの試験時間は60分、配点は100点/700点です。

日程科目配点試験時間
1日目経済学・経済政策100点60分
財務・会計100点60分
企業経営理論100点90分
運営管理(オペレーション・マネジメント)100点90分
2日目経営法務100点60分
経営情報システム100点60分
中小企業経営・政策100点90分
r06_1ji_annai.pdf (j-smeca.jp) 令和6年度中小企業診断士 第1次試験案内・申込書

試験時間は1時間、4点×25問の計100点の試験となっています。

問題1問あたりの配点が4点と大きいため、ケアレスミスせずに解き切る集中力も重要となってきます。

合格率の推移

経営情報システムの、過去18年間の合格率平均は19.9%です。

中小企業診断士資格取得を目指す方に中小企業診断士試験のご案内です (j-smeca.jp)を元に作成

他の試験も同様ですが、平均合格率が20%を下回る難しい試験となっています。

また、合格率が最も高かった年度が50%である一方、最も低かった年度は3.8%と、年度のよって合格率にかなりの差があることも特徴的です。

さらに近年は、情報システムの進化を受けて新しい知識も登場することで、ますます対策が難しくなっています。

参考:全7科目の平均合格率(過去18年間)

  • 企業経営理論:16.9%
  • 財務・会計:14.3%
  • 運営管理:17.4%
  • 経済学・経済政策:18.7%
  • 経営法務:14.9%
  • 経営情報システム:19.9%
  • 中小企業経営・政策:16.7%

目安となる勉強時間

経営情報システムを合格できるレベルに到達するためには、約100時間の勉強が必要と言われています。

二次試験との直接的な関連がないことも加味し、他の科目よりも比較的学習時間を少なめに設定することが多いようです。

しかし、IT業界での実務経験の有無によって、必要となる学習時間に大きな差が生まれることも想定できます。

実際、私はIT未経験の状態で学習を始めましたが、決して100時間では合格レベルに到達できませんでした。

ご自身の前提知識や、他の科目の学習状況を加味して、最適な勉強時間の振り分けを行うことを意識しましょう。

参考:他の科目の目安となる勉強時間

  • 企業経営理論:約150時間
  • 財務・会計:約180時間
  • 運営管理:約150時間
  • 経済学・経済政策:約100時間
  • 経営法務:約100~150時間
  • 経営情報システム:約100時間
  • 中小企業経営・政策:約100時間

二次試験との関連度

経営情報システムの二次試験との関連度:★★☆

経営情報システムで学習する知識は、どんな企業でも活用できる可能性のある情報システムに関するものです。

そのため、どの事例でも情報システムを活用した効果的な助言を行うことができ、得点に繋げることができます。

特定の事例に直結するものではありませんが、経営情報システムで学習した知識はどの事例でも使える可能性があることを考えると、一次試験の段階で多くの知識を身に着けておくことが得策と言えます。

経営情報システムの難しさ

経営情報システムの平均合格率は20%以下であり、難化傾向にある試験です

ここでは、経営情報システムの合格率が低くなる、難しさの理由を考察します。

試験の特徴・難しさの要因を知り、それらを克服する効果的な学習方法を探っていきましょう。

情報システムに関する専門性が求められる

経営情報システムの難しさの理由の1つ目は「出題内容の専門性」です。

特に、情報通信技術そのものを問う①情報通信技術に関する基礎的知識では、初学者では理解に苦しむかなり専門的な知識・用語が問われます。

IT業界などでの実務経験が無いと、ITに関する基礎から学習を始めなければいけません。

そんな中、情報通信技術に関する専門用語が羅列されると、未知の領域過ぎてワケが分からないことになります。

具体例として、専門性のレベル感がわかる過去問をご紹介します。

令和5年度 経営情報システム 第6問

サーバへのアクセス集中はサーバのレスポンス低下を招き、著しく利便性を損なう可能性がある。そこで、ロードバランサ(負荷分散装置)を設置するなどして、適切に負荷を分散させる必要がある。負荷分散に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア DNSラウンドロビン方式とは、ロードバランサがDNS(Domain NameServer)の機能を持つことによってクライアントのリクエストを振り分ける方式のことである。

イ DSR(Direct Server Return)とは、クライアントからサーバへのリクエスト時にはロードバランサを経由させるが、サーバからクライアントへのレスポンス時にはロードバランサを経由せずに、クライアントにパケットを直接送る仕組みのことである。


ウ アダプティブ方式とは、事前に設定された割り当て比率に応じて、クライアントからのリクエストを振り分ける方式のことである。


エ 最速応答時間方式とは、接続数が最も少ないサーバに、クライアントからのリクエストを振り分ける方式のことである。


オ マルチホーミングとは、複数のISP(Internet Service Provider)と契約してインターネット接続回線を複数持つことであり、アクセスが集中してある回線で通信障害が発生したときに、ロードバランサが他の回線に切り替える仕組みのことである。

この問題は、「負荷分散」と呼ばれる、特定のシステムに負荷が集中することで障害や速度低下が生じることが無いようにする仕組みについて、用語の知識を問うものです。

見ての通り、横文字の専門用語が羅列されており、初めて過去問を見た時にはいつまで経っても解けるようにならないのではないかと感じてしまいました。

しっかりと学習を進めて、用語の意味を暗記できていれば、実務経験が無くても問題を解くことはできます。

しかし、まったく馴染みのない領域について、専門的な用語を暗記し続けなければならないことは、経営情報システムの学習が難しい理由であることは間違いないでしょう。

似たようなカタカナ・アルファベットの暗記

経営情報システムの難しさの2つ目には、「似たようなカタカナ・アルファベットが多くて暗記が捗らない」ことが挙げられます。

ITに関する用語は、非常に似たようなカタカナや、英語の頭文字を要約したアルファベット3~4文字で構成されるものが非常に多いことが特徴です。

この横文字で構成された似たような用語を、しっかり区別できるように暗記しなければならないことが、経営情報システムの暗記が捗りにくく、苦痛に感じる原因となってきます。

具体例として、システムの障害対策の用語たちを紹介します。

  • フォールトトレランス(Fault Tolerance)
  • フェイルソフト(Fail Soft)
  • フェイルセーフ(Fail Safe)
  • フォールトアボイダンス(Fault Avoidance)
  • フールプルーフ(Fool Proof)
  • フェイルオーバ(Fail Over)
  • フェイルバック(Fail Back)
  • フォールバック(Fall Back)

それぞれ、システムを障害から守るための機能を示す用語ですが、名前が似ていてややこしすぎますよね。

このように、似たようなカタカナ・アルファベットで構成される専門用語が多くて暗記が捗らないことも、経営情報システムの学習を難しくしている原因となっています。

最新の情報通信技術も出題される

経営情報システムの難しさの3つ目が、「最新の情報通信技術に関する時事的な出題がある」ことです。

近年、情報通信技術は急速に進化しており、新たなシステムが続々と登場しています。

そのため中小企業診断士試験でも、経営で活用されるようになった最新の情報通信技術について、過去に出題例のない用語も多く出題られています。

具体例として、私が試験本番で焦った問題をご紹介します。

令和5年度 経営情報システム 第6問

OLAPは、ビジネスインテリジェンス(BI)に用いられる主要な技術の1つである。
OLAPに関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア HOLAPとは、Hadoopと呼ばれる分散処理技術を用いたものをいう。
イ MOLAPとは、多次元データを格納するのにリレーショナルデータベースを用いたものをいう。
ウ ROLAPとは、多数のトランザクションをリアルタイムに実行するものをいう。
エ ダイシングとは、多次元データの分析軸を入れ替えて、データの切り口を変えることをいう。
オ ドリルスルーとは、データ集計レベルを変更して異なる階層の集計値を参照することをいう。

この問題は、「OLAP」という技術に関する問題ですね。

過去に「OLAP」についての出題はありテキストにも記載があるのですが、選択肢が今までの知識よりも深く細かい内容となっています。

情報通信技術の進化が進むことで「OLAP」が企業で活用される事例も増えており、より最新の知識を深く学ぶことが求められていることが分かります。

このように、情報通信技術の進歩に合わせて最新の知識が出題され、過去問での対策が難しいことも、経営情報システムの合格率が低い原因となっています。

経営情報システムの難しさ
  • 情報システムに関する高い専門性が求められる
  • カタカナ・アルファベットが多く暗記が難しい
  • 最新の情報通信技術も出題され、過去問での対策が困難

実際に試験を受けた感想

ここでは、私が実際に経済学・経済政策の試験を受験して感じたことをお話しします。

重要論点が暗記できていれば合格点は狙える

私は令和5年度に中小企業診断士試験を受験したのですが、全7科目の中で最も手ごたえが無かった科目が経営情報システムでした。

その理由として考えられるのは、試験本番に見たことのない用語がたくさん出題され、自信を持って解答できた問題が少なかったことだと感じています。

しかし、蓋を開けてみれば本番での得点は68点と合格点を取ることができていました。

勝因としては、テキストに載っている内容を完璧にインプットできていたことで、頻出論点を落とさなかったことや、知っている知識だけで選択肢を絞っていけたことが考えられます。

今後も、経営情報システムでは過去問には出題例のない最新の用語が出てくることは十分に考えられます。

しかし、どれだけ知らない用語が出てきても、頻出論点の暗記ができていれば選択肢を絞るなどで対策はできる試験だと痛感しました。

暗記はしんどくて大変

経営情報システムは、重要論点を暗記することが重要な科目です。

しかし、IT未経験だった私にとっては、やはり全く未知の領域における似たようなカタカナ・アルファベットの暗記は普通にしんどかったです。

もちろん、他の科目も暗記しなければならない内容は多いのですが、経営情報システムだけは、その内容から他の科目とは異なる特有のしんどさがあります。

語呂合わせなどを活用しながら、なんとか知識を詰め込むための工夫が必要な科目です。

知識が日常で使える面白さがある

経営情報システムは、私たちが日常で当たり前のように使っているITに関する知識が問われます。

そのため、学習した内容が日常で役立つ場面が多く、成長実感や面白さを感じることができることは魅力的です。

やはり、日常生活でも本業の仕事でも、情報システムを使わない日はありません。

初学者にとって暗記は苦痛かもしれませんが、日常で役立つ知識が身に付いている実感が湧けば、モチベーションの維持には効果的かもしれません。

経営情報システムの合格のポイント

ここまで、経営情報システムの試験概要から難しさの理由、私が受験して感じたことををお話ししました。

これらを踏まえて、経営情報システムで最短合格を勝ち取るためのポイントを解説します。

最も大切なのは「重要論点の暗記」

経営情報システムで目指すべき全体戦略は、「重要論点を暗記して60点以上を取る」ことです。

上述した通り、経営情報システムで問われる知識は専門性が高く、初学者には見慣れないものばかりです。

しかし、過去問などを確認すると、出題されている内容・論点は大きく変化していないことも特徴です。

また、情報通信技術に関する問題は「知っていれば解ける」問題が多いため、知識を知っていることが重要です。

そのため、テキストに掲載のある頻出論点を暗記できていることが合格のためには欠かせません。

さらに、経営情報システムに限らず、中小企業診断士・一次試験は60点を取れば合格です。

難問を得点できなくても、重要論点さえ得点してできれば合格水準の6割を狙うことができます。

参考として、TAC出版が公開している受験者の正答率を見てみましょう。

 A
(正答率80%以上)
 B
(60%以上80%未満)
 C
(40%以上60%未満)
 D
(20%以上40%未満)
 E
(正答率20%以下)
8(32%)5(20%)6(24%)5(20%)1(4%)
令和4年度 経営情報システムの正答率の分布

この分類では、受験者の正答率に応じて、「A」~「E」までの5段階で問題の難易度を分類しています。

このとき、「A」や「B」は落としてはいけない問題、「C」は差が付く問題、「D」や「E」はみんなが正解できない問題と言えます。

経営情報システムの正答率の分布では、「A」と「B」を確実に得点し、残りの問題で2問正解できれば、正答率は60%となります。

「A」や「B」に該当するような問題が重要論点に該当し、過去にも出題され受験者が対策を行いやすい内容です。

一方「D」や「E」に分類される問題は、最新の知識を問う難問が該当します。

つまり、対策が難しい「D」や「E」の問題に時間を割かず、重要論点を確実に暗記して6割以上の得点率を目指す戦略が、最も効率的であると言えるでしょう。

はじめて見る用語が出たときの対処法を考える

上述した通り、経営情報システムの攻略で最も重要なのは、頻出の重要論点を完璧に暗記することです。

しかし、近年の出題傾向を見ると、はじめての出題となる最新の知識が問われる数が急増しており、このような問題にどのように向き合うかを検討しておく必要性が高くなっていることも否めません。

結論、はじめて見る問題が出てきても、重要論点さえ押さえておけば正答に導けると知っておき、選択肢を絞ることを意識しましょう。

この理由として、特に近年の出題では、選択肢4択の中に、重要論点である用語とはじめて出題される用語が混ざっている問題が多くなっていることがあります。

全く新しい用語が出ても、重要論点さえしっかりと理解していれば、その知識だけで解答できるような問題構成になっているわけです。

経営情報システムでは、試験本番で見たことがない用語が出題されることはもはや当たり前です。

このとき、焦ってすぐにその問題を捨ててしまうのではなく、知っている知識を使って選択肢を絞る姿勢で臨むことが重要です。

つまり、重要論点を完璧に学習しておくことはマストであり、それに加えて、はじめて見る問題と出会っても、焦ることなく知っている知識を駆使して選択肢を絞って回答する姿勢が攻略のカギとなるでしょう。

語呂合わせなど暗記方法を工夫する

経営情報システムは「重要論点の暗記」が最重要だと、何度もお話ししてきました。

しかし、経営情報システムに出題される内容は、カタカナ・アルファベットで構成された似たようなものばかりで、暗記が捗りにくいことを克服すなければなりません。

そこで、似たような用語や紛らわしい名称を暗記するときは、語呂合わせを活用するなどの工夫することが効果的です。

ここではあくまで、「試験に合格すること」にフォーカスするべきです。

語呂合わせを使うと、付け焼刃で実務で使える知識にならないという批判もあるかと思いますが、そもそも中小企業診断士試験に合格しなければ実務という領域まで到達できません。

試験に突破することにだけ注力し、語呂合わせなども積極的に活用し、厄介な暗記を効率的に行う方法を確立しましょう。

経営情報システムの合格のポイント
  • 重要論点の暗記に注力し、効率的に6割超えを目指す。
  • はじめて見る用語が出てきても、持っている知識で選択肢を絞る。
  • 暗記が進まないときは語呂合わせなどを積極的に活用する。

私が実践した具体的な勉強法

ここまで、経営情報システムの試験概要や難しさの理由を踏まえ、学習を進めるうえで意識すべきポイントを解説してきました。

最後に、実際に私が実践していた学習の進め方・勉強方法を紹介します。

STEP
テキストで知識をインプット

まずは、試験対策用のテキストを使って知識のインプットを行います。

何度もお話ししていますが、経営情報システムの攻略で最も重要なのは、重要論点を完璧に暗記することです。

そのため、インプットの段階でも、テキストに記載のある内容のみを完璧にすることを意識し、それ以上の知識には深入りしないことが重要です。

過去の出題や近年の傾向を踏まえ、重要な論点のみがまとまっている一冊のテキストを極めましょう。

この時にオススメのテキストが、TAC出版の「スピードテキスト」です。

数ある参考書の中でも、多くの受験生に選ばれている王道のテキストです。

過去の出題を分析し、本当に必要な知識だけが掲載されていることが一番の魅力で、この一冊だけ極めておけば問題ないでしょう。

はじめて情報通信技術に触れる方でも読み進めやすい説明で、どんな方にでもオススメできるテキストです。

STEP
科目ごとに問題集を解く

知識のインプットが進んだら、問題集を使ってアウトプットの機会を設けましょう。

私は、1科目(1章)の暗記が終わったらその内容の問題を解いていました。

インプット後の早い段階でアウトプットの機会を設けることで、知識の定着が図れるだけでなく、実際の試験でどのような問われ方を知ることができ、知識を実践レベルに昇華できるメリットがあります。

私は、テキストとセットで出版されている、TAC出版の「スピード問題集」を使用していました。

各論点ごとに問題が掲載されているため、必要な知識すべてをアウトプットすることができます。

掲載されている問題のレベルも過去問に近しい実践的なものですし、解説も丁寧なので初学者でも取り組みやすい問題集となっています。

STEP
過去問を解く

やはり試験対策の最後には、過去問演習を行います。

私は7科目すべての学習(テキスト+問題集)が終わったタイミングで過去問を解き始めました。

中小企業診断士の一次試験は、全7科目で総合的に60点以上を獲得する必要があるため、各科目が終わったタイミングで過去問を解くのではなく、すべての科目の学習が終わったタイミングで一気に解く方が実践に近しい形で過去問を活用できるためです。

タイマーで60分しっかりと測ってマークシートも用意し、なるべく実践に近しい形で解いていきます。

過去5年分の繰り返し演習し、直近の傾向を掴むことを意識しましょう。

私は過去問についても、TAC出版の「第1次試験過去問題集」を使用していました。

過去5年分の問題と解説が掲載されており、あらゆる知識について初学者でも理解できるわかりやすい解説が付されています。問題ごとの受験者の正答率がデータとして掲載されていることも魅力的です。

以上が、私が実践していた勉強方法になります。

大まかな流れとしては、①テキストでインプット→②すぐに問題集でアウトプット→③過去問演習 です。

その過程でも、経営情報システムの攻略時に意識すべきは、「重要論点を完璧に暗記すること」です。

経営情報システムに出題される内容は、情報通信技術の進歩によって変化するため、すべてを完璧に対策することは難しいでしょう。

重要論点さえ完璧にル回出来ていれば、初見の問題が登場しても選択肢を絞ることで十分に対策は可能ですので、一冊のテキストを完璧に仕上げることに集中しましょう。

まとめ

当記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今回は、中小企業診断士・一次試験を最短で合格するために、「経営情報システム」について、科目の概要から難しさの理由、合格のポイントと具体的な勉強方法を解説しました。

内容の専門性が高いことや、近年の難化傾向を受けて苦手とする方も多い経営情報システムですが、重要論点に絞った学習を進めることで、安定した得点率を維持できるようになるはずです。

中小企業診断士を目指す皆様が、学習を進める中で少しでも参考になれば幸いでございます。

他にも中小企業診断士に関することを記事で発信していますので、勉強の合間に是非とも呼んでみてくださいね!

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